まだ30代なのに、抜け毛が増えた、髪のボリュームが減ってきた、分け目が目立つ…。そんな髪の悩みを抱える女性は、実は少なくありません。「若いから大丈夫」と思いたいところですが、30代女性の薄毛には、特有の原因が隠れている場合があります。まず考えられるのが、「ホルモンバランスの乱れ」です。仕事や育児、人間関係など、30代はライフステージの変化が大きく、ストレスを感じやすい時期でもあります。また、不規則な生活や睡眠不足、過度なダイエットなども、女性ホルモンのバランスを崩す原因となります。女性ホルモン(エストロゲン)は髪の成長をサポートする働きがあるため、そのバランスが乱れると、抜け毛が増えたり、髪が細くなったりすることがあります。次に、「生活習慣の乱れ」そのものも大きな要因です。忙しさから食事が偏り、髪に必要な栄養素(タンパク質、ビタミン、ミネラルなど)が不足してしまうことがあります。睡眠不足は、髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌を妨げます。運動不足は血行不良を招き、頭皮への栄養供給を滞らせます。「ストレス」も無視できません。精神的なストレスは、自律神経のバランスを乱し、頭皮の血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、薄毛の原因となり得ます。また、「頭皮環境の悪化」も考えられます。頻繁なヘアカラーやパーマによるダメージの蓄積、洗浄力の強いシャンプーの使用、あるいは間違ったヘアケアなどが、頭皮の乾燥や炎症を招き、健康な髪が育ちにくい環境を作ってしまうことがあります。さらに、まれではありますが、「甲状腺疾患」や「貧血(鉄欠乏)」といった病気が隠れている可能性もあります。このように、30代女性の薄毛の原因は多岐にわたります。単一の原因だけでなく、複数の要因が複合的に絡み合っているケースも多いのです。原因を特定することが、適切な対策への第一歩となります。
5月25