もし、最近抜け毛が増えた、髪が細くなった、髪のツヤがなくなった、あるいは爪がもろくなった、といった悩みがある場合、それはもしかしたら「亜鉛不足」が関係しているかもしれません。亜鉛は髪だけでなく、皮膚や爪、味覚、免疫機能など、体の様々な機能維持に必要なミネラルです。不足すると、髪以外にも様々なサインが現れることがあります。髪に関する亜鉛不足のサインとしては、まず「抜け毛の増加」や「髪が細くなる」ことが挙げられます。亜鉛は髪の主成分であるケラチンの合成や、毛母細胞の分裂に不可欠なため、不足すると髪の成長が妨げられ、細毛や抜け毛に繋がりやすくなります。円形脱毛症の発症との関連も指摘されることがあります。また、「髪のパサつき」や「ツヤの低下」も、亜鉛不足によって髪のタンパク質合成がうまくいっていないサインかもしれません。髪だけでなく、「爪の異常」も亜鉛不足のサインとしてよく知られています。爪に白い斑点が出たり、もろくて割れやすくなったり、表面に凹凸ができたりすることがあります。これは、爪も髪と同じケラチンからできているためです。さらに、「味覚障害」も代表的な症状です。食べ物の味が分かりにくくなった、何を食べても同じような味に感じる、といった場合は、味を感じる細胞(味蕾)の新陳代謝に亜鉛が必要なため、不足している可能性があります。「皮膚炎や傷の治りの遅れ」もサインとなり得ます。亜鉛は皮膚のターンオーバー(新陳代謝)にも関わっているため、不足すると肌荒れを起こしやすくなったり、傷が治りにくくなったりします。「免疫力の低下」によって、風邪をひきやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりすることもあります。これらのサインが複数見られる場合は、亜鉛不足の可能性を疑ってみる価値があるでしょう。ただし、これらの症状は亜鉛不足以外の原因でも起こりうるため、自己判断は禁物です。特に、薄毛や抜け毛が続く場合は、他の脱毛症の可能性も考えられます。気になる症状がある場合は、医療機関を受診し、医師に相談することをお勧めします。必要であれば血液検査で亜鉛濃度を測定することも可能です。
10月14