抜け毛は誰にでも起こる自然な現象ですが、その「量」や「質」に変化が見られた場合、それは薄毛、いわゆる「ハゲ」が始まる前兆である可能性があります。抜け毛の状態を注意深くチェックすることで、早期にサインを捉えることができます。まず、「抜け毛の量」です。健康な人でも一日に50本から100本程度の髪は自然に抜けます。しかし、この本数には個人差があり、季節によっても変動します。重要なのは、「以前と比較して、明らかに抜け毛が増えた状態が続いているかどうか」です。シャンプー時の排水溝、ドライヤー後の床、朝の枕元などを意識して見て、明らかに抜け毛が多い状態が1ヶ月以上続くようであれば、注意が必要です。ただし、量だけで判断するのは早計です。それ以上に重要なのが、「抜け毛の質」の変化です。健康なヘアサイクルを経て抜ける毛は、ある程度の太さと長さを持ったしっかりとした「硬毛」が中心です。しかし、男性型脱毛症(AGA)などが進行し始めると、髪の成長期が短縮され、十分に成長する前に抜け落ちるようになります。そのため、抜け毛の中に「細くて短い毛(軟毛)」や「弱々しくハリのない毛」の割合が増えてきます。抜けた毛を指でつまんでみてください。以前よりも明らかに細い毛や、すぐに切れてしまいそうな頼りない毛が多く混じっていませんか?毛根部分(毛球)が小さかったり、萎縮していたりする毛が増えている場合も、ヘアサイクルが乱れているサインです。もし、抜け毛の本数が増えただけでなく、このような質の悪い抜け毛が目立つようになったと感じるなら、それは薄毛が進行し始めている、あるいは進行しやすい状態にある可能性を示す重要な前兆と考えられます。日々の抜け毛を少し意識して観察する習慣をつけることが、早期発見に繋がります。
1月8