お酒を飲んで寝ると髪が抜ける驚きのメカニズム
寝つきを良くするために「寝酒(ナイトキャップ)」を習慣にしている人がいますが、これは育毛の観点から見ると自殺行為に等しい最悪の習慣です。確かにお酒を飲むとアルコールの鎮静作用で一時的に眠気が訪れ、早く入眠できるような気がします。しかし、体内に入ったアルコールが分解される過程で発生するアセトアルデヒドという毒性物質は、交感神経を刺激し、睡眠の後半で覚醒作用をもたらします。その結果、眠りが浅くなり、中途覚醒が増え、髪の成長に必要な深い睡眠時間が削り取られてしまうのです。さらに深刻なのは、アルコールの分解に大量の栄養素が浪費されるという点です。肝臓がアルコールを分解する際には、アミノ酸や亜鉛、ビタミンB群といった栄養素が大量に消費されますが、これらは全て髪の毛を作るためにも必須の成分です。つまり、寝酒をすることで、髪の材料となるはずだった栄養素がアルコール処理のために横取りされてしまい、毛根は慢性的な栄養失調状態に陥るのです。また、アセトアルデヒド自体が血液中の酸素運搬能力を低下させたり、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)を増加させて薄毛を促進させたりする可能性も指摘されています。百薬の長と言われるお酒も、飲み方とタイミングを間違えれば髪にとっては毒となります。どうしても飲みたい場合は、就寝の3時間前には飲み終え、同量以上の水を飲んでアルコールの排出を促し、肝臓への負担を減らすためにおつまみでタンパク質を摂るなどの配慮が必要です。深い眠りとフサフサの髪、どちらもお酒と引き換えにするにはあまりに惜しいものです。