後頭部は、自分自身の目で直接確認するのが難しい場所です。そのため、薄毛が進行していても、なかなか気づきにくく、ある日、家族や友人から「後頭部、少し薄くなってきた?」と指摘されて、初めて事態の深刻さに気づく、というケースも少なくありません。そうなる前に、定期的にセルフチェックを行い、後頭部の状態を把握しておくことが、早期対策のためには重要です。最も手軽で確実な方法は、「二枚の鏡」を使うことです。まず、洗面台などの大きな鏡の前に立ちます。そして、もう一枚、手鏡を用意し、それを、自分の顔と、後ろの壁が映るような角度に持ちます。大きな鏡に映った、手鏡の中の後頭部を見ることで、頭皮の透け具合や、髪の密度を、客観的に確認することができます。この時、ただ漠然と見るのではなく、いくつかのポイントをチェックしましょう。まず、つむじ周りの地肌の見える範囲です。つむじは、もともと地肌が見えやすい場所ですが、その渦の中心から、地肌が透けて見える範囲が、以前よりも広がっていないか、あるいは、渦の流れが、ぼやけて不鮮明になっていないかを確認します。次に、後頭部全体の髪のボリューム感です。髪をかき上げた時に、地肌が広範囲に見えてしまわないか、髪の一本一本が細くなり、ハリやコシが失われていないかを、チェックします。そして、最も重要なのが、「スマートフォンでの写真撮影」です。二枚の鏡で確認した状態を、スマートフォンのカメラで撮影し、記録として残しておくのです。これを、月に一度、同じ照明の下、同じ角度で撮影し続けることで、後頭部の状態の「変化」を、客観的に比較・追跡することができます。もし、数ヶ月の間に、明らかに地肌の見える範囲が広がっているようであれば、それは、何らかの対策が必要であるという、明確なサインです。早期発見が、薄毛対策の成功率を大きく左右するのです。
自分でできる後頭部薄毛のチェック方法