薄毛に役立つ予防と対策

後頭部の薄毛の原因が、AGAではなく、頭皮環境の悪化や、生活習慣の乱れにある場合、日々のセルフケアを見直すことで、症状が改善する可能性は十分にあります。高価な育毛剤に手を出す前に、まずは、基本となるシャンプーと生活習慣の改善から始めてみましょう。特に脂漏性脱毛症が疑われる場合は、シャンプーが最も重要な対策となります。まず、洗浄力が強すぎるシャンプーは避け、頭皮への刺激が少ない「アミノ酸系」のシャンプーを選びます。そして、洗い方が何よりも重要です。シャンプー前には、ブラッシングで髪の汚れを浮かせ、ぬるま湯でじっくりと予洗いをします。シャンプーは、手のひらでよく泡立ててから、髪ではなく「頭皮」を、指の腹で優しくマッサージするように洗います。特に、皮脂が多く、蒸れやすい後頭部から襟足にかけては、意識して丁寧に洗いましょう。そして、すすぎは、洗う時間の倍以上の時間をかけて、シャンプー成分が頭皮に残らないよう、徹底的に行います。すすぎ残しは、フケやかゆみ、炎症の最大の原因です。健康な髪は、健康な体から生まれます。食生活も見直し、髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助ける亜鉛、血行を促進するビタミンEなどを、バランス良く摂取することを心掛けましょう。また、質の良い睡眠も不可欠です。髪は、私たちが眠っている間に、成長ホルモンの働きによって成長します。毎日十分な睡眠を確保することが、健やかな髪を育みます。過度なストレスは、自律神経を乱し、頭皮の血行不良を引き起こすため、適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけることも重要です。これらの地道な努力の積み重ねが、健康な頭皮という土壌を育み、後頭部の髪を、再び元気にしてくれるのです。